リスク対応

リスクマネジメント

リスク対応

【リスク対応とは】

リスクアセスメントを踏まえて、「リスクに対処するための選択肢を選定し、実施する」ことを「リスク対応」と呼ぶ。

【7種類のリスク対応】

JISでは、リスク対応の選択肢として、以下の7種類を列記している。

①リスクを生じさせる活動を開始又は継続しないと決定することによってリスクを回避する。

②ある機会を追求するために、リスクを取る又は増加させる。

③リスク源を除去する。

④起こりやすさを変える。

⑤結果を変える。

⑥(例えば、契約、保険購入によって)リスクを共有する。

⑦情報に基づいた意思決定によって、リスクを保有する。

なお、実際の対応策は、上記の7つの選択肢のいずれか1つのみに該当するようなものに絞り込む必要はなく、複数の選択肢に跨るような対応策を採用することもできる。

それぞれの選択肢に相当するような対応策として具体的にどのようなことが挙げられるのかというのは、個々の組織の特性や周囲の状況に左右されるので一概には言えない。ただし、以下に挙げるような行動は、特定の選択肢の典型例と言える。

・ある事業に新規参入することに関するリスクを検討した結果、「影響度が大、発生確率が大」というリスクが存在することが明らかになったので、新規参入を取りやめたというのは、リスク対応の選択肢①に該当すると考えられる。

・「影響度が小、発生確率が小」というリスクがあることが発覚したが、影響度や発生確率をさらに低くするための対策を取ろうとするとコストが膨大になる見込みであることも判明したので、あえて新たに何らかのアクションを起こさないことにしたというのは、リスク対応の選択肢⑦に該当すると考えられる。

・「影響度が大、発生確率が小」というリスクに対して、損害保険に加入することは、リスク対応の選択肢⑥に該当すると考えられる。