リスクの定義

リスクマネジメント

リスクの定義

【リスクマネジメントの規格】

リスクマネジメントの規格として、「JIS Q31000」がある。

その「JIS Q31000」によると、リスクは、「目的に対する不確かさの影響」と定義される。

・不確かさ:事象、その結果又はその起こりやすさに関する情報、理解又は知識が、たとえ部分的にでも欠落している状態。

・影響:期待されていることから、好ましい方向または好ましくない方向にかい離すること。

このように、JISによるリスクの定義では、マイナスの影響ばかりではなく、プラスの影響も含まれるという点に留意しなければならない。

【リスクの表現の仕方】

リスクは、ある事象(周辺状況の変化を含む)の結果と、その発生の起こりやすさとの組み合わせで表現できる。

よくある表現方法として、「リスク = 影響度 × 発生確率」といった表現が用いられるが、必ずしもこうした表現にこだわる必要はない。

【リスクマネジメントとは】

JISによると、リスクマネジメントとは、「リスクについて、組織を指揮統制するための調整された活動」である。

リスクマネジメントの標準規格であるJISの意図は、「包括的な一つの枠組みの下に一貫したプロセスを採択することによって、企業組織全体にわたってリスクを効果的、効率的及び首尾一貫した形で運用管理することを確実にするための援助」である。そのため、この規格には「あらゆる範囲及び企業組織を取り巻くあらゆる状況において、体系的で、透明性があり、かつ、信頼できる形で、あらゆる形態のリスクを運用管理するための原則及び指針」の基礎が提供されている。