《 有害情報コントロールの実務 》 ◆有害情報コントロールの仕組み
§ ゾーニング
ゾーニングとは、特別な区画(ゾーン)を設け、特定の者以外の入場や購入を制限することである。成人映画の対象年齢以下の入場制限や、成年向けの出版物やレンタルビデオ等の販売を店舗内の限られたエリアに限定するなどの措置がこれにあたる。
ブロッキングやフィルタリングは主にISP (Internet Service Provider) が、ラベリングやレイティングは主にコンテンツプロバイダ(出版社等)が行っており、エンドユーザーからは自分が閲覧しているコンテンツがコントロールされた結果なのか、コントロールされていないのか、明確に判別することはできない。しかし、ゾーニングはエンドユーザーからコントロールの有無が明確に判別可能である。
インターネットでのゾーニングは、成年向けコンテンツだけでなく、明確に子供向けと分かるコンテンツや、会員しかログインできない会員限定サービスなどもゾーニングされたコンテンツと考えることができる。ユーザーは、ゾーニングによって自主的かつ能動的にコンテンツを選択することができるようになる。そして、特定サーバー管理者としては、見たくないユーザーが多数存在すると考えられるコンテンツには、あらかじめゾーニングの手法を用いてコントロールすることが望ましいといえる。