◆内部監査手順の不備(コンテンツ情報の棚卸しに不備があった事例)

《 有害情報コントロールの実務 》

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◆内部監査手順の不備(コンテンツ情報の棚卸しに不備があった事例)

 ゲーム開発企業A社では近く新作の発売を控えていた。A社は新作を紹介するウェブサイトを開設し、発売日までの間、定期的に新情報を公開することになっていた。

 この新作紹介ページで定期的に新情報を公開することになっていた従業員Bは多忙であったため、一度にすべての情報を非表示の設定で新作紹介のページに登録し、タイマーで非表示から表示に切り替える設定を行っていた。

 その結果、ウェブサイト上ではタイマーで設定された情報のみが表示されたが、検索サイトにそのゲームタイトルや関連キーワードを入力すると、非表示の情報まで検索結果に表示されてしまった。

 会社の内部規則では、Bが行ったようなウェブサイトの管理を行うことを禁止していた。しかし、その規則が守られているか、どうやってチェックするかという監査手順が定まっていなかった。

 この例のように、組織が内部規則で禁止規定を設けても、本当にそれが運用されているかを監査する方法がない、監査する担当者が実施していない、そもそも監査する担当者がいないということが実務ではあり得る。

 DCAがiCPを実施するということは、このような内部監査の不備を発見することにもつながるのである。

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