《 有害情報コントロールの実務 》
◆コンテンツの種類
一口にコンテンツといっても、いろいろな種類のコンテンツが存在しうる。本章(本書)では、I-ROIが行っている分類を元に、大別して以下の三つの種類に分ける。
- ①固定された表現内容として発信される表現型
- ②ユーザーが文章、画像、映像など、様々なコンテンツを作成して、そのコンテンツを登録して発信する書込み型
- ③オンラインゲームでのチャットなど、ユーザーが主にコミュニケーションを目的とする参加型
表現型のコンテンツは表現が固定されており、有害性の判断が比較的容易だが、書込み型や参加型のコンテンツでは表現が流動的であり、有害性の判断も表現型に比べて難しいことが多い。
なお、参加型は、オンラインゲームのようにユーザー登録をしているか、コンテンツ内の参加者同士のチャットなどによるコミュニケーションが参加者以外からは見ることができず、検索サイト等でも検索の対象にならない点が書込み型とは異なる。
そこで、本章では、主に表現型と書込み型について取り扱うこととする。ただし、近年のウェブサイトは、両者が混在したものもあるので、両者の対策を適宜応用していく必要がある。
以前のインターネットコンテンツは、企業ページのように表現が固定的な表現型コンテンツと、掲示板サイトのように内容が頻繁に更新される書込み型コンテンツというように住み分けがされていた。ところが、現在のインターネットコンテンツは、企業ページ内に企業の公式SNSアカウントなどが組み込まれていたり、社長などの経営者のブログがリンクされていて、そのブログ内では書込みが可能になっていたりする場合があるなど、表現型と書込み型が混在したものも多くなっているのである。