§ 故意犯・確信犯・愉快犯、国際的な影響工作

《 ソーシャルメディア時代のメディア情報リテラシー 》 ◆フェイクニュースの実態

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§ 故意犯・確信犯・愉快犯、国際的な影響工作

 意図的に操作された「偽情報」を作るのはどういう人達だろうか。動機によって「故意犯」「確信犯」「愉快犯」に分類することができる。

 「故意犯」とは、政治的・経済的な利益を求めて意図的に誤った情報を作る人達である。選挙で自分が応援する陣営を当選させたい、相手陣営を貶めたいとデマを流すような例である。経済的な利益とは、注目を集めて広告収入を得たり、商品を売りつけたりする例がある。

 「確信犯」とは、その情報が正しいと信じている人たちである。例えば、「ワクチンは毒だ」と信じている人は、科学的に根拠がないとしても「ワクチンは毒だ」と証明するような情報を集めて発信する。ワクチンは毒だと信じているために、それが多くの人を守ることに繋がると考えるからである

 「愉快犯」とは、自分が発信した偽情報に騙される人を見て楽しんだり、自分に注目が集まることを喜んだりする人達である。

 これらは個人の動機だが、組織的に拡散する偽情報も存在する。標的とする国を混乱させたり、国際世論を自分たちに有利にしたりするために、国が大規模に偽情報を拡散させるような「影響工作」がその代表的な例である。

 犯罪集団による「オンライン詐欺」も増えている。ネット上にはこれらが存在することを理解し、その手口を知っておくことで、被害を防ぐことができる。

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