§ ファクトチェックとクリティカルシンキングの違い

《 ソーシャルメディア時代のメディア情報リテラシー 》 ◆クリティカルシンキングによる吟味

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§ ファクトチェックとクリティカルシンキングの違い

 情報を吟味する「クリティカルシンキング」と情報を検証する「ファクトチェック」、どちらも偽・誤情報に対処していくために重要な能力である。どのような違いがあるのか。「ファクトチェック(事実の検証)」は、「客観的に検証可能な事実について検証すること」を言う。ある情報について、特定の部分を具体的に検証していく作業である。「クリティカルシンキング(吟味思考)」は、より幅広く総合的に考える思考方法である。

 ファクトチェックをより具体的に説明する。

 例えば、「雲が出ている。雨が降りそうだ。傘を持とう」という投稿があったとする。検証可能なのはどこだろうか?

 答えは「雲が出ている」という部分である。

 「雨が降りそうだ」は推測で、「傘を持とう」は意見や行動である。ファクトチェックでは、事実であるとして提示されている情報の部分「雲が出ているかどうか」を検証する。

 雲が出ていなくても、雨が降りそうだと推測したり、念のために傘を持って行ったりするのは、その人の自由である。

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