《 AIとビジネス 》 ◆AIのビジネスへの活用
§ AI事業者ガイドライン
AI技術を開発・提供・利用する企業にとって、法的責任や倫理的な課題に適切に対応することが求められている。これに対し、AI事業者ガイドライン(第1.0版)が2024年4月に総務省と経済産業省によって策定され、事業者がAI技術を社会に実装する際に従うべき指針が示されている。このガイドラインは、AIのライフサイクル全体でリスクを管理しつつ、イノベーションを促進するための具体的な対策を提供している。
特に、ガイドラインではリスクベースアプローチが推奨されており、AI技術の利用形態に応じてリスクの大きさに基づく対策が求められる。これにより、AI事業者は過剰な規制を避けつつ、適切なリスク管理が可能になる。また、ガイドラインでは、チェックリストやワークシートなどのツールも用意されており、事業者がAIをビジネスに取り入れる際に具体的なアプローチを検討する支援が行われている。これにより、企業はAI技術を安全かつ適切に事業化できるようになる。
また、AI事業者は、AIの開発・提供に関わるだけでなく、その利用者とのコミュニケーションや運用サポートにも責任を負う。AI提供者は、AIシステムの検証、システム間の連携、運用のサポートなどを通じて、利用者が安全かつ効率的にAIを活用できるよう支援することが期待されている。