《 デジタルコンテンツの配信に関わるトラブルの新動向 》 ◆想定外のドメイン移管
+ 詳説(想定外のドメイン移管 解説)
JPドメインの登録・管理は日本レジストリサービス(JPRS)が行っており、指定事業者(レジストラ)はJPRSにドメイン名の登録手続きを行う。ドメイン名を取得したいユーザーは、レジストラなどに登録業務の申請を行う。
そこで、元のAレジストラが管理する登録済みのドメイン名を他のBレジストラに移す手続きが「ドメイン移管」である。ドメイン移管をする場合、移管後のBレジストラはJPRSに「そのドメインをAレジストラからBに移管してほしい」と申請する。その場合、JPRSはAを通じて元のドメイン登録者に意思確認を行うが、Aからドメイン登録者へのオファーに承認するか10日以内に返事がなかった場合は、移管の意思ありとみなすとの規定がある。
この規定を受けて、ドメインを移管する場合に新所有者の移管のオファーを元所有者が1週間以上放置した場合はドメイン移管が自動承認されるというシステムを採用しているレジストラも存在する。
つまり、ドメインの所有者がドメイン移管のオファーに気付かなかった、もしくは期間内に対応しなかった場合は、正当な手続きでドメインが他人に移管されてしまうので注意が必要である。