《 違法・有害情報等のリスク対策と特定サーバー管理業務 》 ◆第三者機関を利用した自主規制 § コンテンツ事業者やサイト運営者に求められること
+ 詳説(主な書き込み型コンテンツを評価する第三者機関(EMA))
スマートフォンが普及した現在においては、多くのウェブコンテンツをスマートフォンで閲覧することが可能である。だが、スマートフォンが普及する以前、携帯電話が主流であった時代には、携帯電話用コンテンツはウェブコンテンツとは異なる記述方式で構成されており、さらに携帯電話事業者ごとにその記述方式も異なっていた。また、携帯電話事業者の提供するポータルサイトから各種コンテンツにリンクされていたため、携帯電話用コンテンツの事業者は、携帯電話事業者に自社のコンテンツを登録して申請する必要があった(携帯電話事業者に登録されなければ、利用者がURLを直接入力しなければならなかった)。
携帯電話用コンテンツの事業者が自社のコンテンツを携帯電話事業者に登録を申請するための基準を提供し、認定を行うために発足したのが、EMAという第三者機関である。EMAで認定されたコンテンツのみが、携帯電話事業者のホワイトリストに登録され、ポータルサイトからリンクされることになるため、コンテンツ事業者は自ずとEMAの基準に沿ったコンテンツを作成することになる。
EMAでは、書込み型コンテンツや参加型コンテンツに違法・有害情報が含まれていないかを保証する仕組みとして、サービスの運用レベルでの監査を行っている。例えば、自社で提供するサービスを運用するにあたって、監視員を何人配置するか、何時間おきにチェックしているか等について、実際にEMAの審査員が運用の現場を監査して評価を行っている* 。
* EMAの活動の概要については、EMAのウェブサイト(https://www.ema.or.jp/press/2014/1208_01.pdf)(access:2015年7月17日)で確認できる。ちなみに、現在においては、スマートフォンの普及という社会的変化に対応して、活動の範囲を携帯電話用のコンテンツに限定することなく、PCなどでの閲覧を想定して制作された一般のインターネットのウェブサイトや、スマートフォンのアプリケーションにも範囲を広げている。