《 AIと著作権 》
◆生成AIの発展
生成AIの発展が著しく、生成AIによる成果物(テキスト・画像等)を利用することが日常的になった。
生成AIは、学習用データを学習し、これらの学習済みモデルに対し、一定の指令(プロンプト)を行うことで、生成物が出力されるものであるが、その学習済みモデルとして、著作物が利用されることがある一方、出力された生成物の利用が一般的になると、イラスト等の作成を業務としていた者などの収入の道が細くなることになる。これに対し、著作権者としてなんらかの権利行使ができないのか、という観点などもあり、生成AIと著作権の関係が問題となった。
この点に関し、文化庁は、文化審議会著作権分科会小制度小委員会(以下「本小委員会」)においてこれを議論した検討結果を、令和6年3月15日に、「AIと著作権に関する考え方」(以下「本『考え方』」)として、また、同年7月31日「AIと著作権に関するチェックリスト&ガイダンス」として整理したものを公表した。