《 不正アクセス 》 ◆不正アクセス禁止法の概要
§ 識別符号の不正流通に対する規制
従来から不正アクセス禁止法は、アクセス制御機能に係る他人の識別符号(IDやパスワード等)を、その識別符号がどの特定電子計算機に係るものであるかを明らかにして、又はこれを知っている者の求めに応じてアクセス管理者及びその識別符号に係る利用権者以外に提供してはならないこととし(旧法4条)、識別符号の不正な流通を防止し、以て不正アクセス行為を禁圧していた。
しかし、このような規制はIDとパスワードと共にその利用可能なサイトが明らかにされているか、これを知っている者の求めに応じて提供する場合に限定して処罰の対象としていたため、それ以外の識別符号の提供行為については規制の対象外とされ、不正アクセスが十分に規制できていなかった。
そこで、2012年の改正により処罰範囲を拡大した。